MANGA POST
第5話おもしろい漫画の方程式? 読者を夢中にさせる物語の作り方 ~STORY LINE編~
ヒットする漫画、おもしろい漫画の方程式?
読者を夢中にさせる物語の作り方
~STORY LINE編~
アハハハハ!
この漫画おもしろいね!
当然、マンガポストは漫画を投稿されるくらいだから、おもしろい漫画を描く方法とか知ってるんだろう?
アハハハハ!
そんなのわかるわけないじゃん !!
えー !!
MANGA POSTは漫画家デビューを目指すアプリなんだよ。
アハハハハ!
この漫画、本当におもしろい !!
食べておこう。
面白い漫画を描くために大切な”ストーリー”と”キャラクター”に注目しました。
読者を夢中にさせるストーリ作りを応援する”STORY LINE” !!
魅力あるキャラクター作りを応援する”キャラクター・ボード”!!
読者が夢中になるストーリーとはどんなものでしょうか?漫画でも映画でも小説でも、ヒットを生み出すストーリー展開には人間が好む共通のパターンがあると言われています。
世の中には、読者が時間を忘れるほど夢中になる物語がたくさんあるように思えますが、それは突き詰めていくと、実はあっけないほどシンプルで、同じものなのです。映画の都ハリウッドでは、もはや常識、それは山登りに例えられます。
うん!
ファースト・シーン
物語は平凡な日常からはじまります。
地図は持ったかい?
持ったよ。
道案内はボクにまかせて!!
これからの展開を期待させるように始めるのがコツで、ファースト・シーンは山登りに例えると入り口にあたります。
山のてっぺんで朝日を見よう。
プロローグ
入り口から少し入った段階。
登場人物や状況を説明する部分です。
いろんなキャラクターが登場して、それぞれの関係性や状況が、わかってくる部分だね。
最初の事件
最初の事件が起こります。殺人事件、失恋、戦争など。平凡な日常に、非日常が生まれ、読者をストーリーに引き込みます。
道に迷った・・・
えー!
山場・見せ場
歩けど、歩けど迷ってる・・。
平凡な日常を崩された主人公たちは、いつの間にか、ヒヤヒヤする連続に、いやおうなく巻き込まれていきます。
ストーリーが盛り上がり、いよいよ面白くなっていくのです。
行く手をはばむ事件や事故、人間関係、心の葛藤や抵抗が主人公を成長させます。
山の天候は変わりやすい。
なんでボクだけ !?
助かった !!
あんなところに家がある !!
ごめんくださーい !! 誰かいますかー !?
インターバル
一休み。山場ばかり続くと読む人がヘトヘトになるので、山場の後には息抜きの場面や癒しの場面、ギャグをいれて読む人の気持ちをやわらげましょう。
誰もいないのにお茶がいれてある・・・。何かおかしくないかな?
お菓子もあるよ。いただいていいってことじゃない。
大いなる試練
物語に大きな変化を起こし、ストーリーを一気に盛り上げます。
ギャグ漫画ならギャグを連発 !
ギャー !!
やっぱりでたー !!
逃げろー !!
わしのお菓子を食ったのは、おまえらかー !!!
クライマックス
ここまでの事件の最高の見せ場。ギャグなら一番強烈なものを爆発 !!アクションやスポーツものなら最後の宿敵と対決する。
キャラクター達が、葛藤や抵抗の中でどのくらいの能力向上や精神的成長をしたか、主人公たちが事件をどう乗り越えるか、作家の腕のみせどころ。
きさまら2人とも食ってやる !!!
すみません。
ごめんなさい。
助けてー !!
漫画ビーム !
この漫画、おもしろいな !!
えっ・・・
エピローグ
ラストシーンへつなぐ締めくくり。テンポよく手短に。
許してやるからこの漫画くれ。
褒美もやる。
なに?
道に迷った?
朝日が見たい?
それならあの扉を開けろ
ラストシーン
事件を乗り越えた主人公たちは、成長した姿として新しい日常にもどっていく。
戦いに勝って宝を持ち帰る。問題が解決されるなど。
余韻をもたせて締めくくる。
ギャグならオチをいれる。
ここが頂上だったんだね。
褒美って・・・!?
以上を図にするとこうなります。
毎年たくさんの映画や物語が生まれていますが、サスペンス、アクション、恋愛、SFなどジャンルや訴えたいこと、テーマ、登場人物は違いますが、根底に流れているシナリオパターンは同じだと言われています。
ファースト・シーン
プロローグ
最初の事件
山場・見せ場
インターバル
大いなる試練
クライマックス
エピローグ
ラストシーン
おもしろい漫画のストーリーライン
~プロットの流れ~
平凡な日常
非日常 / 変化への挑戦 / 試練 / 進歩と後退
成長した日常
第一幕 出立、離別
1.日常の世界
2.冒険への誘い
3.冒険への拒絶
4.賢者との出会い
5.第一関門突破
第二幕 試練、通過儀礼
6.試練、仲間、敵対者
7.最も危険な場所への接近
8.最大の試練
9.報酬
第三幕 帰還
10.帰路
11.復活
12.宝を持って帰還
参考文献:神話の法則 全脳思考 手塚治虫の漫画教室 藤子不二雄の漫画大学
4コマ漫画の場合
起…なにか事が”起こる”。プロローグ
承…それを”承けて”、話が進む。
転…承けた話が”転開”する。クライマックス。
結…うけた話が”結末”をむかえる。
起
承
転
結
なるほど〜。ストーリーの組み立て方がわかたぞ!!ベストヒットのストーリー・ラインにあてはめれば、印税ガッポガッポの漫画家生活だ!!・・・うししし・・・ヨダレ!
”最初の事件”で小ボス、”山場見せ場”で中ボス、”クライマックス”でラスボスがでてくるバトル漫画を描こう。。。ヒット間違いなしだ!!
最初の事件
山場、見せ場
クライマックス
まさか・・・まんがポスト、今描こうとしているバトル漫画で、”最初の事件”で小ボス、”山場見せ場”で中ボス、”クライマックス”でラスボスがでてくるような物語を描くつもりじゃないだろうね?
ドキッ‼
な、なんで知っているのかな~⁉
この人本当にわかってんのかなぁ。
ベストヒットのストーリー・ラインは、人を夢中にさせる物語のエッセンスではあるけれど、この山と谷にあわせて大小のイベントを置けば、それで物語が面白くなるわけじゃないんだ。
山と谷を単なる事件やイベントの大小と考えてしまうと、作家のひとりよがりな作品がうまれてしまう可能性がある。この山と谷には、イベントの大小という意味以上に重要な、もうひとつの意味がかくされているんだ。
物語の山と谷には、イベントの大小という意味以上に重要な、もうひとつの意味がかくされている。それが何なのかがわかれば、”神話の法則”を超えて、物語を自由自在にあやつる力を手に入れられるんだ。
次回は、山と谷が何を意味するのか、MANGA POSTのSTOLY LINEをつかって説明するよ。
バトル漫画、描くぞ !!
つづく…